ちゃれの雑談ルーム

ミシュク

ウラジミル・ミシュク の
ピアノコンサートに行きました。

先着順に席を渡すとのこと。
開演10分前に会場についたので、
後の方だろうと 思っていたのですが、
前から2列目の席、
こんな席は、はじめての経験です。

振り向くと
観客が前の方に少しだけ
中央通路を隔てて、後はすっかり空席で、 
ピアノの発表会といった雰囲気です。
なるほど、こんな前の席に座らされたわけです。

なんだか 
演奏者が、気の毒になってしまいました。

演奏がはじまって
ベートーベンの悲愴ソナタ
くっきりと丁寧な演奏で、
さすがチャイコフスキーコンサート2位の人
すばらしい演奏でした。

でも・・・

リストの愛の夢はもっと 切なく、
ショパンはもう少しうたってほしいと
生意気な事を思ったりしました。
こんなに前の席にいるのに、
心が伝わってこないのです。

あまりに少ない観客に
気がのらなかったのかもしれません。

老舗のお蕎麦やさんで、
この蕎麦もうほんのちょっと茹でると
言う事ないんだけど・・
と思うあの時の気分。

有名パスタ屋さんで、
この麺 あと、ほんのちょっと茹でると
美味しいのに・・・などと 思ってるうちに
冷めてしまって、 あったかいうちに食べたら
もっと美味しかったのに・・・
と思うあの時の気分 

そんな 演奏会でした。

いい演奏は、
観客も、一役かっているのかも知れません。


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